第42回受精着床学会参加報告と新しい仲間のご紹介|山下湘南夢クリニック|藤沢市の不妊治療/体外受精

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第42回受精着床学会参加報告と新しい仲間のご紹介|山下湘南夢クリニック|藤沢市の不妊治療/体外受精

第42回受精着床学会参加報告と新しい仲間のご紹介

まだまだ暑い日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 先月末に大阪で第42回受精着床学会が開催され、当院からは私と研究室長の甲斐が研究成果を発表してきました。

 今回培養室からは精子選別に使用するデバイス『Sperm separation device (SSD)』に関するデータを発表してきました。人工授精や体外受精に使用する精子は、液体成分である精漿の中を精子が泳いでいる状態ですので、受精能を持つ精子のみを清潔に集める必要があります。最も広く利用されている方法は、密度勾配遠心法という密度の高い液体フィルターを用いて遠心力により精子を分離する方法です。この方法は効率よく成熟精子を集められる点が優れているのですが、精子DNAへストレスを与えることが懸念されています。

 そこで、遠心を全く用いずに運動性の良好な精子を集めることができるSSDが注目されてきています。現段階では治療に難渋している患者様のうち約40%で効果が出ておりますが、効果が期待できる患者様を選定することが非常に難しく、今後更なるデータの蓄積が必要と思われます。当院でも先進医療として利用できますので、ご興味のある方は当院医師か培養士を捕まえて話を聞いてみてください。
 
 
【不連続密度勾配遠心法】
成熟して頭部の密度の高い精子のみを集めることが出来ます。

【Sperm separation device】
網目状のフィルターをすり抜けることが可能な精子のみを集めることが出来ます。

 

 話は変わりますが、当院3階に設置している水槽ではミズクラゲを飼育しています。昨年はミズクラゲが大量発生し、元気のいい個体を海で入手できたため、なんと1年間もの長期飼育に成功いたしました!
 
 
【当院設置水槽のクラゲ】
当院は江ノ島水族館からクラゲの飼育についてノウハウを学び、長期飼育に成功しました。飼育員の先生方に心より感謝いたします。

 
しかしながら今年はほとんど海におらず、クラゲの生体販売業者に問い合わせても在庫が全くない状態です。このままでは来年のクラゲシーズンまでの間は水槽が空になってしまうと思い、山下院長に来年までの水槽の維持について相談しました。
 
 
 
 
山下院長『・・・ハコフグ可愛いよね』
河野『・・・はい、あのシルエットは素晴らしいです』
 
 
 
 
・・・ということで、クラゲと一緒にハコフグ(新しい仲間)を飼育することになりました(笑)
9月21日から3階水槽にて飼育しておりますので、お時間のある方は覗いてみてください。
 
 
【ミナミハコフグのお二人】
こんな感じでかなり小さいですが、近づくと目を合わせてきます(笑)

培養室 河野