悩んだ一年
- 2024年12月28日
- 事務室・受付
自分が少しでもやりたい、興味をもったことを大事にしたいと始まった一年。
自分の意思ではどうにもならない事態になり、自分のやりたいも、興味もそんな感情は私の中から消え去った。
ずいぶん前のことのように感じるが、数ヶ月前までそうだったのだと驚く。
たまたま見ていた金スマで、松坂桃李さんが樹木希林さんとのエピソードを話していた。
初主演の映画ツナグで、自然な演技ができずに監督らから罵声をあびる毎日で悩んでいたそう。
そんなとき樹木希林さんからリハーサル前に
「松坂さん、ちょっと来なさい」
「私セリフを覚えてないから、ちょっと台本読み手伝ってくれる?」
と声をかけられたのだそう。
毎日二人だけの空間を過ごすことで、そのままを出せばいいのだと、そこから自然な演技が出来るようになっていったと話していた。
そして、クランクアップ直前に
「謙虚に人のお世話になりなさい」
と、今でも大切にしている言葉となったのだと言う。
七年前のことを思い出した。
自分だけではどうにもできなくなってしまって、何をとるのか決断するのにとても悩んだ時期があった。
みんな仕事や家庭やさまざまなことを両立しているのに、どうして私はできないんだろうと一人取り残された気持ちになっていた。
そのときに、
「今はあなたの番なのよ。」
「あなたが出来るようになったときに、返せばいいの。」
「今支えてもらっている人に返すことはできなくても、そうやって社会は回っていくのだから」
と言ってもらえて、それがスッと心の中に入ってきた。
いまは感謝をして甘えさせてもらおう。
そして、私が出来るようになったときには必ずお返しをしようと。
けれど、
いつになったら返せるのだろう。
甘えすぎではないか。
堪えるしかないのか、覚悟が足りないのか。
焦りと憤りと向き合って答えを見つけていこうと思っている。
皆様、良いお年をお迎えください。
受付 野尻