皆様 こんにちは。高度生殖医療研究所の中田です。
暖かくなり、花々も綺麗に咲く頃になりましたが、皆様はお元気ですか？
私の方は4月末に、生殖医学会と同時開催のIFFSという国際学会で、水素による不動精子の運動性回復について、発表して来ました。
今回は一般演題の選考も厳しかったようですが、私の発表を選んでいただきました。国際学会ですので、英語で口頭発表でしたし、質問ももちろん英語という、貴重な機会をいただきました。
座長の先生から、Wonderful presentationと言っていただけて、嬉しかったのと、たくさん質問をいただきましたし、他の施設の方からうちでもやりたいと言っていただきました。
学会ではなかなか会えなかった人ともお話ができて嬉しかったです。
次の舞台は国内の学会の予定もありますが、ポルトガルのリスボンです。まだまだ頑張らないとなと思います。

話は変わりますが、現在2時、クリニックである患者さんの卵子にお付き合いしつつ、自分の実験をしています。
夜中にひとりでいると子供の頃を思い出します。皆様はどんな子供時代を過ごしましたか？

私は子どもの頃、小学校に入る前から中学生の頃ですが、体が弱く、入院することが多かったので、学校の授業についていけないことが多かったです。幼稚園はほとんどいけませんでした。

自分が選んだ体ではないのに、友達にも会えないし、どうしてこんなに病院に行かないといけないんだろう、どうしてこんなに痛い注射や点滴を受けないといけないんだろう、と思いました。だから、友達と話したり、一緒に授業を受けたり、遠足に行くため、運動会に出るためには、人よりも何倍も努力しないといけない、とずっと思ってきました。
入院して、両親も来ない、ひとりぼっちだなぁと思う夜中に、優しい小児科医や看護師さんたちが来てくれたり、同じ病室の子たちと、こっそり折り紙を折ったり、絵本を読んだりしました。同室の子達は違う病気だけど、それぞれみんな病気と闘っているなと思うと嬉しかったです。先に退院していく子や、急にいなくなる子もいて、泣いたり笑ったりでした。でも、やっぱり、学校に通う友達と同じ授業を受けたくて勉強も頑張りましたね。
子供時代を健康に過ごせていたら、出会うことのなかった人たちにもたくさん会えました。そんなことを思い出したりします。

今も私は努力が足りないと思うから、人よりも何倍も何倍も努力して、練習や実験をしないとダメだなぁと思います。
努力しなくても簡単にできてしまう人はたくさんいるけど、努力する、その時間だけは誰にも負けたくないと思います。簡単にできた人よりもうまく行った時の嬉しさは、自分にしかわからないけど、本当に嬉しいし、良かったなぁと思います。

これからも私は患者さんの努力を少しでも応援できるように努力して行きたいです。

研究室のポスターのアインシュタイン博士と今日も熱い夜になりました。たまに落書きしたくなりますが、鼻毛くらいにします。