アシステッドハッチング
アシステッドハッチング
アシステッドハッチング(AHA)
アシステッドハッチング(AHA:Assisted Hatching)とは、胚を包んでいる透明帯を人工的に取り除き、胚が透明帯から出る(孵化する)のを助ける技術です。
胚の周囲を包み保護する透明帯に異常があると、着床率が低下します。このような場合、透明帯を除去した後に胚を移植することが有効と考えられます。
アシステッドハッチングを理解していただくために、まず胚が着床するまでの過程をご説明します。
精子と卵子が出会うと受精卵となり、2つの核が形成されます。この核が消えてから分割を開始し、およそ8〜16細胞まで分割したところで細胞同士がくっつき始めます。細胞の大部分がくっついた後、内部に腔が形成され、胚盤胞となります。
そして胚盤胞は子宮に到達した後、内側から膨らんで透明帯を破り、外に飛び出して着床します。これを孵化(ハッチング)といい、胚にとって着床するための一番の頑張りどころです。
しかし、ここで透明帯を破る前に力尽きてしまう胚もいます。
そこで、胚の成長過程・既往歴・治療歴を考慮して、アシステッドハッチングを行うことがあります。

図:胚の発生の過程
アシステッドハッチングには、透明帯の一部に穴を開ける方法と、透明帯を完全に除去する方法があります。
当院では透明帯の完全除去を行っています。
透明帯に細胞が引っかかってしまうと孵化がうまくいかず、着床できなくなる場合があります。完全除去は、そのリスクを避けるためです。

図:アシステッドハッチングの前(細胞の引っかかり)と後
また、着床に必要な遺伝子の働きが促進されるという報告もあります。
当院では、安全性の高い赤外線ダイオードレーザーを用いてアシステッドハッチングを行っています。
胚盤胞の孵化は、ヒヨコが殻を破って出てくる場面、あるいはサナギから蝶や蝉が出てくる場面を想像していただくとわかりやすいかと思います。孵化がスムーズに行われるには、ヒヨコが元気であることと、殻の固さが正常であることの2点が重要です。
アシステッドハッチング(孵化補助)は、胚盤胞の保護膜である透明帯が通常より固いと思われる方に、レーザーを用いて透明帯を完全に除去し、胚盤胞の孵化をサポートする方法です。透明帯が固いと考えられるのは、たとえば次のような場合です。
治療成績の改善が報告されていますので、凍結胚盤胞移植時には、原則として全例に実施しています。実施を希望されない方はお申し出ください。
透明帯を完全に除去することにより、胚は直接外的環境に接することになり、ストレスを受けることも考えられます。当院ではこの点を踏まえ、胚培養士が技術を磨き、速やかに移植を行えるよう努めています。
アシステッドハッチングは、保険診療の場合、胚移植術の加算として3,000円(3割負担)です。
自由診療の場合は27,500円(税込)です。
→ 詳しくは「料金について」をご覧ください。
A. 凍結胚盤胞移植時には、原則として全例に実施しています。実施を希望されない方はお申し出ください。
A. 透明帯を完全に除去することにより、胚は直接外的環境に接することになり、ストレスを受けることも考えられます。当院では安全性の高い赤外線ダイオードレーザーを用い、速やかに移植を行うことで、この影響を最小限に抑えています。
A. 当院では完全除去を行っています。透明帯に細胞が引っかかると孵化がうまくいかず着床できなくなる場合があるため、そのリスクを避ける目的です。
A. 保険診療の場合は胚移植術の加算として3,000円(3割負担)、自由診療の場合は27,500円(税込)です。詳しくは「料金について」をご覧ください。
A. 胚移植予定日の当日に再度ホルモン測定を行い、胚移植が行えるかどうかを決定します。移植が決定した場合、胚培養士より、移植する胚のグレード、アシステッドハッチングの実施予定、移植についての説明などを行います。