第10話 迎春 - 再び心を込めて -|山下湘南夢クリニック|藤沢市の不妊治療/体外受精

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第10話 迎春 - 再び心を込めて -|山下湘南夢クリニック|藤沢市の不妊治療/体外受精

第10話 迎春 - 再び心を込めて -

新年明けましておめでとうございます。

 

2014年YSYCでは自然周期と低刺激周期合わせて約3000周期で採卵を行い、そのうち2379周期で卵子が獲得でき、採卵数で全国不妊治療施設約600施設のトップ10に入りました。日本全国および海外から遠路来ていただいた患者様の夢の実現に微力ながらも全力でお手伝いできたかとYSYCスタッフ一同自負しております。

今年2015年4月でYSYCは開院7年目に入ります。この期間多くの課題と向き合い、その渦中では辛く苦しい時期もありましたが、振り返ればやりがいと挑戦に満ちた月日だったように思います。私は叶えたい8個の夢を抱いてYSYCを創立しました。その中の大切なひとつに、YSYCを名実共に一流のプロフェッショナルな組織にしたいという夢があります。

2014年、YSYC研究室では国際特許を2件取得し、10件以上の学会発表を行いました。培養室では顕微授精の中でも特に高度な技術を要するPIEZO-ICSIを半数以上の培養士がYSYC独自の厳しいトレーニングカリキュラムでマスターしました。さらに、職員研修の一環として、超一流のサービスが評判の箱根強羅花壇に宿泊して、そのサービスの神髄を直に体験してもらう企画も行いました。職員各自がその経験を消化吸収し、日常業務のブラッシュアップに役立ててくれればと思っています。

一流、その道のプロフェッショナルとは一体どんな人、組織なのか、その答えをこの六年間いつも考えてきました。一流大学出身のスタッフを集めれば簡単に一流の集団、組織が出来上がるのでしょうか?残念ながらそれは違うようです。知識とプライドだけは一流でも、それがそのまま一流の仕事ができる組織を意味するものではないことは枚挙に暇がありません。

そんな中で先日、新宿のエルフラメンコというレストランに行く機会がありました。この店はスペインでも一流のフラメンコグループ(ダンサー3人、ギター2人、シンガー2人)が3-6か月交代で来日し、料理とワインを楽しみながらフラメンコを鑑賞できるお店です。ひとしきりスペイン料理を堪能すると、哀愁を帯びたフラメンコギターの音色と心の奥底まで沁みわたってくるような切ない歌声とともにショーは始まります。きらびやかな衣装をまとったダンサーが登場し、華麗で激しいステップと指先まで神経の行き届いた振付でフラメンコを舞い始めます。スポットライトが彼らのほりの深い顔立ちにさらに陰影を与え、哀愁と情熱を際立たせます。冷静と無関心の現実の世界から情熱と哀愁の世界へ心がいざなわれます。

今回が数度目のこの店への来訪ですが、フラメンコの素晴らしさに感動させられるのはもちろんですが、彼らのステージにかける真摯さにはいつも感心してしまいます。汗を振り絞り彼らは舞い、足が壊れてしまうのではないかと心配になるほどの激しさで彼らはステップを踏み、こめかみに青筋を立て体を震わせながら彼らは歌います。その姿を見て感動しない人はいないと思います。彼らは間違いなくプロフェッショナルです。

一流の人、一流の組織に欠かすことができない大切なことのひとつは、どんな時も心を込めて仕事に打ち込む情熱と真摯さなのだと思います。

どんな時にも心を込めて診療にあたれる一流の組織になれるように、YSYC職員一同2015年を頑張りたいと思います。

2015年1月1日 院長 山下直樹