アジア生殖医学会(ASPIRE)
- 2017年4月26日
- 培養室
今月、マレーシアのクアラルンプールで開催された「アジア生殖医学会ASPIRE」に初めて参加させていただきました。
この学会は、日本も含めたアジア各国の医師、看護師、胚培養士など生殖医療関係者が参加しています。各施設から不妊治療の現状改善、最近注目されている先端医療に関する基礎研究や臨床結果など、様々な発表が行われました。
今回は、最近世界中で研究が進んでいる着床前遺伝子診断(PGD)や着床前遺伝子スクリーニング(PGS)についての報告を中心に聞いていました。この技術は、遺伝的な病気や染色体異常に起因する流産を回避する目的で、胚の一部を取り出し、遺伝子診断により良い胚を選別することです。流産の原因の多くは、染色体の異常によるものと考えられます。そのため、遺伝子検査は胚の評価と選別に有効な対策になるかもしれません。さらに、胚を傷つけずに、胚の培養液からDNAを抽出して遺伝子検査を行う方法も検討されています。今後、このような新しい技術を用いて妊娠率を向上することが期待されます。
今回、国際学会に参加して最新の知識を学ぶことができ、私にとって貴重な体験になりました。これからも自分の知識・英語力のスキル磨きに努めたいと思います
培養室 陳默