胚盤胞の評価方法
- 2017年11月7日
- 培養室
こんにちは。今年も残すところあと2か月をきりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
先日、当院の医師と培養士で胚盤胞の評価方法についての勉強会を行いました。
そこで、今回は当院の胚盤胞の評価方法をご紹介させて頂きます。
まず、多くの施設では胚盤胞の評価にGardner分類を用いています。
Gardner分類は1つの胚盤胞の形態を胞胚腔の大きさ(6段階)、内細胞塊(Inner cell mass:ICM)の細胞数(3段階)、栄養外胚葉(trophectoderm:TE)の細胞数(3段階)の3点で評価しています。
たとえば、4AA、5BCなどの数字と英字で表されたものが、この評価方法になります。
一方、当院ではGardner分類を改変し、胚の成長速度を加味した独自の評価を行っています。
この評価方法により胚盤胞になるまでの発育速度、グレードの評価と患者様の年齢毎に妊娠の期待値を数値化して、移植前に説明させていただいています。
また凍結や移植を行う場合、胚盤胞の大きさが当院基準になったものを対象としており、この大きさに達していない場合は培養を継続して様子をみています。
基準になる大きさを決めておくおとで、見た目による評価の偏りを無くし、精度の高い妊娠期待値の予測をすることがきます。
当院ではこのように胚盤胞の評価を行っておりますので、治療を進めていくうえで参考にしていただければと思います。
培養部 阿部