生殖医学会 2017
- 2017年11月23日
- 培養室
今年も残すところ一ヶ月となり、一気に冬へと季節が進んだように思います。
少し早いですが、我が家ではもう湯たんぽが活躍している程です。
さて、先週下関にて「生殖医学会」が開催され、ポスター発表をしてきました。
当院からは研究部培養部合わせて4題の発表があり、培養部からは分割胚移植における移植胚評価方法について発表いたしました。
先日のブログにて培養士の阿部より当院の胚盤胞の評価方法について説明がありましたが、今回は分割胚の評価に焦点をあてて説明させていただきます。
現在、多くの不妊治療施設では「Veeck分類」という評価方法が用いられています。
「Veeck分類の評価方法(一部改変)」は以下にお示しいたします。
当院でも評価基準として採用しておりますが、今回移植後の臨床成績を検討してみましたところ、Grade1~3の間で全く差が認められないことがわかりました。
そこで、移植胚候補が複数個ある場合、最も妊娠する可能性がある卵を選択する際に、形態的な指標として何が重要なのか、と考えました。
当院で調べた結果、移植胚の発育速度が最も妊娠率に影響するパラメーターでした。
卵子や胚の形態から、条件を突き詰めていけないかと、さらに検討を進めております。
一日も早く皆様に還元できるよう精進して参りますので、また進展がありましたらご報告させていただきたいと思います。
培養部 越智