生殖医療分野に応用する人工知能
- 2019年8月19日
- 培養室
こんにちは。最近は台風のため暴風・大雨が続いています。皆さんは被害に遭われませんでしたか?
今月1日、新宿で開催された「日本受精着床学会」に参加させていただきました。
今回の学会テーマは「生殖の多様性を探求する」となり、基礎研究から臨床応用まで様々な演題が発表されていました。
その中に、人工知能(AI)の技術を生殖医療に応用する発表がありました。
近年、AIが急速に進化しています。AI技術をベースにした製品もたくさん開発され、皆さんが快適な生活を送れるようにサポートしています。
しかし、生殖医療分野への応用はまだ少ないので、興味深かったです。
これまでの「AI」は、前提となる条件を入力する必要がありましたが、最近の「AI」は大量の情報データを処理して、ディープラーニング(深層学習)といわれる人間の神経構造を模した学習法により、自ら知識を習得することができるようになっています。
今回の演題には、受精判断、分割良好胚の評価と精子形態異常などがありました。
判定の結果としては、バラツキはまだ大きく、胚培養士と同等な正解率を得られなかったそうです。しかし、画像解像度モデルの導入、検体数を増やすなど将来的に改良が期待されています。私はいつかAIが人間を超えるのではないかと思います。
培養室 陳