「Merry X’mas & Happy New Year」
- 2012年12月25日
- 研究室
皆様、こんにちは。
培養師兼研究員の中田です。
年の瀬も迫って、寒さも厳しいこの頃ですが、いかがお過ごしでしょうか?
「学会の秋」のブログから間が空いてしまい、楽しみに見ていただいている方には申し訳ありませんでした。
11月の長崎で行われた生殖医学会では、私は2題発表させていただきました。
1.‐胚培養における新知見‐胚盤胞培養液中からノルエピネフリンが検出される
2.ナノバブル含有培養液を用いたヒト凍結融解胚盤胞の回復培養についての新しい試み
学会は5年ぶりの再デビューでしたが、以前勤めていたクリニックの医師や友人とも再会でき、いろんな方に発表に興味を持ってもらえたこと、とてもうれしかったです。
11月30日の東京医科歯科大学で行われたマイクロナノバブル学会でも発表させていただきました。私以外には、マイクロナノバブルを用いた、Jaxa宇宙航空開発機構からはスペースシャトル内での水の滅菌方法の発表、九州大学からは腹腔鏡手術での低侵襲性手術を目指した発表、名古屋大学からは胆石の予防、神戸大学からはピロリ菌の除去、三重の老人介護施設からは症例報告など幅広い分野からの発表があり、いろんな方々とお会いできて、とても勉強になりました。特にすごかったのは、老人施設での症例報告です。施設に入所されているご老人方に毎日の飲み水や食事にナノバブルを使うと余命が伸びたり、意識のなかった方が会話ができるようになったりという報告でした。こんな出会いや勉強できたことを今後の自分の糧にして、クリニックで進めている実験に還元できるように努めたいと思います。
学会発表の前後に外部実験をいくつかさせていただいて、12月も終わろうとしています。クリニックをあけることも多くて、正直なところ不安な時も体力切れになったこともあったけれど、患者さんたちとの移植する胚についてのお話や、受付さんたちのホッとする笑顔や、ナースさんたちが背中や肩やお尻をぽんと叩いてくれたことや、培養室のみんなとの楽しい会話があって、がんばることができたな~と思います。
来年は、今年からの続きで移植する胚盤胞の評価、ナノバブルを用いた体外発生培養液の開発と、新しいテーマとして体外成熟培養の開発と体外受精率の改善に向けて準備を進めています。患者さんたちの1か月に一度のチャンスをより生かせるような研究にしていきたいと思います。
2012年たくさんの皆様との出会いやご協力があって、なんとか頑張れました。2013年もどうぞよろしくお願いいたします。
金沢大学での実験風景です。左は知性とガッツがあると評判の麻布大学獣医学部の伊藤先生、右は知性と美貌の持ち主の当クリニックの培養師の池上です。
右は麻布大学獣医学部の大学院生の広瀬君です。初めて来た場所で、共焦点レーザー顕微鏡を使いこなす強者です。
青いジャンバーは金沢大学医学部の大井教授と右は徳田さんです。実験にご協力いただきありがとうございました。え?中田がいない?そうです。私はカメラマンですから。