卵子老化解明研究が叶える、人々が未来へと向かう夢
- 2022年8月13日
- 事務室・受付
みなさまこんにちは。
受付の中西です。
先日、研究員甲斐による研究費用支援を目的としたクラウドファンディングが2カ月の期間を終えました。
結果はなんと達成率143%、支援者110名と、目標を大きく上回る大成功となりました。
(甲斐によるご報告ブログはこちらです)
私は、クラファンプロジェクトページやTwitterに掲載する宣伝用イラストを描いたり、支援に対するリターンの一つとして似顔絵を描かせていただきました。
たいしたお手伝いはしておりませんでしたが、陰ながら1日1日を見守っておりました。
最初にこのプロジェクトを知った時、非常にわくわくしたことを覚えています。
クラウドファンディングはYSYC史上初めての試みです。
甲斐自らがダイレクトに支援者を募る過程で、毎日を普通に働いているだけでは知ることのできない新たな発見や出会いがあるはずだと感じました。
1億総SNS時代の到来により、企業は広告媒体を通さずに、SNSを通じて一個人の消費者とダイレクトに繋がりを持つようになりました。
また多くの芸能人は今や個人SNS、YouTubeを持ち、ファンと直接交流を持つことが主流になりつつあります。
不妊治療も、SNS上にはコミュニティが既に出来上がっており、経験者同士の直接交流が盛んに行われております。
YSYCではいちはやくSNS部が発足され、担当者が日々情報の発信に力を入れております。
卵子老化の解明研究とは非常に魅力的な内容でありますので、
プロジェクトさえ知ってもらえれば、支援者は必ず集まると思いました。
宣伝方法として、院内掲示や、YSYCのSNSで宣伝すれば通院中・治療検討中の方々の目に触れることになります。
ですが、ただでさえ治療にお金がかかっている方(またはこれからかかる方)にとって、
治療以外の未来投資に払うお金は高いものがあります。
より確実に支援者を募るには、普段YSYCと関わりのない何千何万の方々に情報を発信する必要がありました。
そして今回、プロジェクトの情報発信を兼ねて、甲斐の個人Twitterが開設されました。
結果的にこのツールが、全体の3割もの支援者を集めることとなり、クラウドファンディングを成功に導いた鍵の一つとなりました。
Twitterには、リツイートという機能があります。
これが、他のSNSと一線を画す最大の特徴であり、ひとたび大衆の共感を得れば、無名の状態から爆発的な拡散を生み出し、世論をも構築します。
ツイートに共感したフォロワーがリツートボタンを押すと、その人のフォロワーにメッセージが拡散されます。
情報を目にする人が掛け算方式で増えていく仕組みです。
影響力を何倍にも増幅する威力があるため、
一般市民のつぶやきが、大きく注目を集めて、ニュースで取り上げられることも少なくありません。
開設したてのTwitterは拡散力がほとんどゼロの状態からスタートしましたので、
軌道に乗るまでは、支援が伸び悩む時期もありました。
ご報告ブログからわかるように、精神的に追い込まれたこともあったようです。
ですが甲斐の情報発信における熱量はすさまじいものがありましたので、
私は「何がなんでも甲斐さんは達成させるだろうな。」と期待を込めて傍観しておりました。
期待は現実となり、
院内掲示やYSYCのSNSにより、着実な足し算で増えた支援者の輪が、甲斐のTwitterを中心に支援者間の拡散を重ねて最終的には掛け算でどんどん増えていきました。
最終週には、大きな支援の渦となって結果に反映され、
右肩爆上がりで伸びていくさまはたいへん見事でした。
YSYCの卒業患者様、
通院中の患者様、
友人・知人・取引先の皆様、
他院にて治療中の患者様、
不妊治療に関わりはないけれど、研究を応援したいと支援してくださる方々。
知人のリツイートを見て支援してくださる方や、自身のTwitterで宣伝してくださる方もいらっしゃったりと、
大衆は、まるでこの情報発信を受け入れる準備が既にできていたかのように応えてくれました。
卵子老化の解明は、不妊治療に関わる全てのものにとっての悲願であります。
今回の成功は、支援者とその渦の中心にいた他ならぬ甲斐の熱い情熱が化学反応を起こした結果なのだと思うのです。
支援者の中には、治療終了を経験した方もいらっしゃいました。
不妊でご自身はなすすべがなく治療を終えたが、今後のためにぜひ研究・解明してほしいとご支援くださいました。
自分達は子供が持てなかったけれど、これからの治療患者にとって明るい未来になってほしいと、身銭を切ってくださったのです。
どうしてそんな素敵なことができるんでしょう。
自身の夢を未来に託すことがその方にとっての希望なのだとしたら、
不妊治療施設というのは、目の前の患者様の夢を叶えることで、遠い地にいる顔の見えない誰かの夢をも叶えられるんじゃないかと思うのです。
単純な「資金集め」と語り終わらせるにはもったいない、多くの支援者の方の不妊治療に
懸ける夢を発見することができました。
いまここにいるあなたと向き合うことが、確実に世の中を素敵なものに変えていっている。
それほど壮大な気持ちにさせてくれた、今回のクラウドファンディングでした。
受付 中西