新型コロナウイルスに見る情報リテラシー(情報の取捨選択)
- 2020年4月22日
- 研究室
こんにちは。高度生殖医療研究所の甲斐です。
新型コロナウイルスが表立って騒がれ出したのは今年の2月初め(春節の時期?)だったと記憶していますが、その時にはまさかここまでの事態になるとは想像もしていませんでした。騒動以降、様々な情報がネット上を中心に出回りましたが、その中には多くのデマが含まれており、なぜか花崗岩が高値で取引をされたり、トイレットペーパーが一時品薄になってしまう事態まで起こってしまいました。入ってくる情報を鵜呑みにする行為ほど危険なものはありません。有事だからこそ正しい情報を判断し、冷静に行動することが重要です。しかしながら、溢れる情報の真偽を見定めることは極めて困難かと思います。
そこで1つの判断材料としてご紹介するのが、研究者が発信する情報です。研究者には情報収集、そして情報分析のスキルが必須であり、優れた研究者ほど1つの物事に対してあらゆる角度から緻密に分析するようトレーニングされています。データを転載する際には引用元をきちんと明示することが基本となっていますので、誤った情報を選択してしまう可能性は低いのではないかと思います。残念ながら私はまだまだ修行不足で上記スキルには乏しい身でありますので、下記に京大iPS細胞研究所の山中先生が開設されたcovid-19関連情報のHPのリンクを紹介させて頂きます。
https://www.covid19-yamanaka.com
しかし、ここで注意して頂きたいのが、著名な研究者が発信する情報であっても、それが絶対ではないということです。新型コロナウイルスは未知のウイルスであり、厳密な意味での専門家は今のところ存在しません。また、データ分析から導き出された考察は、理論的には正しいかもしれませんが、それが実際の現場に即しているのか、すぐに実行可能なのかというと別問題になります。下記に神奈川県医師会が神奈川県民に向けて発表した声明のリンクを紹介致します。
https://kanagawa-med.or.jp/images/about_coronavirus.pdf
正しい情報、そして今必要な情報を選択して総合的に判断する。これは本当に難しいです。
でも私たちが感染拡大防止のために間違いなく遵守すべき情報があります。それは不要不急の外出を控えること、3密を避けること、マスク着用と手洗い・うがいを徹底することです。最後に厚生労働省の新型コロナウイルス感染症関連HPのリンクを下記に紹介致します。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html#houshin
緊急事態宣言が発令されて2週間が経過しましたが、私自身、引き続き気を緩めることのないように心がける所存です。これまでの生活が大きく変わってしまい、苦しい状況に置かれている方々が数多くおられることと思います。正しい情報に基づいた冷静な行動の徹底により、早期に新型コロナウイルス感染が収束に向かうことを切に願っています。