祝婚歌
- 2016年3月24日
- 看護室
桜は開花を迎えましたが、まだまだ寒い日が続いています。
寒がりな私は今か今かと、春の訪れを心待ちにしております。
私事にはなりますが、先日姉が結婚しました。
姉はのんびりした性格でおっとりとしていて
私とは全く似ていないのですが、とても仲良しです。
性格も話し方も瓜二つな妹と私のことを、小さい頃からいつも笑顔で見守ってくれていました。
親族だけのささやかな式でしたが、本当に幸せな気持ちでいっぱいになりました。
もともと涙もろい私ではありますが、とにかくずっと泣いていました。良い思い出です。
これからもずっと、仲睦まじく温かな家庭を築いていってほしいと思います。
私の好きな詩人の吉野弘さんの詩の中に「祝婚歌」というものがあります。
姉に捧げるつもりで引用させていただきます。
二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい
看護助手 今野