YSYC説明会 ~精液検査~
- 2013年4月23日
- 培養室
こんにちは。
培養士の中山です。
前回からだいぶ時間が空いてしまいましたが、
今回は精液検査に関しての説明です。
精子には、WHOで以下のような基準値が定められています。
・精液量 2.0ml以上
・濃度 1ml中に2千万匹以上
・運動率
全体の運動精子 50%以上
前進性のある精子 25%以上
・正常形態精子率 15%以上
正常形態精子の例と、奇形の精子の例は以下の通りです。
異常な精子
正常な精子は頭部が卵型で、一本の長い尻尾が生えている状態です。
対して、奇形精子は、頭部が長細くなっていたり、丸々としていたり、
あるいは尻尾が短いなど様々です。
さて、この精子の濃度や運動率、正常形態率はどのように算出されているかといいますと、
基本的に手作業です。
縦10マス×横10マスの四角いマス目の書かれている道具に精液をのせて封をし、
日本野鳥の会の皆さんも使用しているカウンターを使ってマス目の中にいる精子の数を数えています。その数と道具の容積から、各濃度を算出しているのです。
そのため培養室では毎朝、カチカチカチカチと精子を数える音が鳴り響いています。
近くのお寄りの際には耳をすまして聴いてみてください。
中山