第5話  “いつも笑顔を携えて”|山下湘南夢クリニック|藤沢市の不妊治療/体外受精

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第5話  “いつも笑顔を携えて”|山下湘南夢クリニック|藤沢市の不妊治療/体外受精

第5話  “いつも笑顔を携えて”

“ 2013年の生き方 ”

正月にこの一行を書いたまま全く筆が進まず、早二月も残り一週間となりました。

振り返れば2012年はひたすら走り続けた一年でした。2000件を超える採卵と1000件の胚移植、多い日で一日120人の患者さんを私一人で診てきました。トイレに行く時間と夕方4時ごろにとれる15分間ほどの昼食タイム以外は日曜祭日もなく朝から晩まで働き続けました。忙しいからと言って仕事の質を落とすことは私の望むところではないので、その分テンションを高め、集中してことに当りました。同規模の施設を見ると同じ量の仕事を医師3-4人でこなしているところがほとんどですので、文字通り人の3,4倍は働いたことになります。おかげで二度救急外来のお世話になりました。一度は電車の中で意識を失って倒れてしまい救急車で、もう一度は診療中にどうしようもなく苦しくなって、見かねたスタッフがタクシーを呼んで無理矢理救急外来を受診する羽目になりました。“また出直してきますから無理をしないでくださいね“と優しい言葉をかけてくださる患者さんもいれば、“私たちも仕事を休んで来院しているんです!予定通り診療を行ってもらわないと困ります。”と当然のことですが厳しいお叱りをいただいた患者さんもいました。しかし、親からもらった頑強な体のおかげで翌日には通常通りの診療に復帰することができました。

診療が終わってからフィットネスクラブで二時間ほど泳ぎ、遅い夕食を摂っていつの間にかボロ雑巾のように眠りに落ちる。そして気がつけば次の朝を迎える。同じこと繰り返し毎日が過ぎていきました。季節の移ろいを楽しむ暇もなく2012年が過ぎ去ったように思います。

しかし、このようなハードワークのおかげで自分の夢のいくつかが形となって実現しつつあります。私には公私にわたって叶えたい8つの夢があります。これらの夢を叶えるために生きていると言っても過言ではありません。

藤沢に全国で名実ともに日本のトップテンに入る不妊治療施設を作ること

軽井沢に生殖医療と再生医療の世界最先端の研究施設を作ること

カンボジアにランチつきの無償教育施設を作ること

スタッフにとってやりがいと高収入が保証された理想の職場を創造すること

などなど。いくつかの夢を同時進行的に進めており、未だブループリントの域を出ないものもありますが一歩ずつ実現に近づいていることを肌で感じます。夢を持つことさえ難しくなっている現代社会で、夢を持ち続けていられることにとても幸せを感じます。

YSYCは2009年4月の開院以来毎年30%増の着実な成長を遂げてきました。2013年も例年同様30%の成長を目指しています。しかし、私自身があと30%増しの力を振り絞れるかと言えば実力的にも年齢的にも不可能のように思われます。そこで、YSYCの治療方針に賛同して当院に勤務してくれる新しい医師を募集することになりました。人材派遣会社を通じて何人か御紹介いただいたのですが…

自分は趣味に生きている。だから土、日の勤務は絶対にやらないという30代の男性医師や

週休3日すなわち週4日働いて年収○千万希望とのたまう30代女性医師や

お元気でしっかり仕事をされています。と紹介された70代後半の医師など医療を天賦の仕事としてではなく生活の糧と考えていらっしゃる方ばかりで採用を躊躇してしまいました。医療に対する自分の信念と理想を貫くのか、或いはもっと現実をみて妥協するのか難しい選択を迫られることが多い昨今です。

このような状況の中ではついつい顔から笑顔が消えて、しかめっ面が多くなってしまいます。しかし、“笑う門には福来る”あるいは“Smiling is infectious(笑顔は人から人へうつっていく)”などと古来言われてきたように笑顔ほど人の心を穏やかにし、幸福感を与えてくれるものはありません。どんな美人の人を小馬鹿たようなすまし顔より、不細工さんの笑顔の方が百倍魅力的であることは論を待ちません。笑顔は最高のメイクアップだと思います。私がついつい口ずさんでしまう歌に森山直太郎の桜があります。この歌が女子高の学園祭等で歌われると次の部分でどこからともなく感動の啜り泣きが聞こえるそうです。

“ どんなに苦しいときも君は笑っているから  くじけそうになった時も 頑張れる気がしたよ....。”

2013年はいつも笑顔を携えて生きていきたいと思います(^‐^)。

2013年2月22日   院長  山下直樹